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2018.11.24 インタビュー
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体操への偏愛を職業に。北九州体操クラブ高瀬先生の想い

門福知樹

こんにちは。MOSO Mafia門福です。

私はサイト作成のお問い合わせなどでフリーランスの方と接する機会が多いです。それぞれ別のお悩みを抱えていらっしゃるんですが、業界的には美容系・IT系のフリーランスの方が多いです。しかしある時ふと気づきました。フリーランスは、どの業界にも存在するんだということに。(当たり前だって話ですが。)

例えば、習い事の先生。男の子ならサッカーとか体操とか、女の子ならピアノ教室とかバレエ教室とか通っていたのではないでしょうか?

そこの先生って、いわばフリーランスですよね。「先生」とか「コーチ」というイメージが先行してしまいまいがちですが。

そんなわけで今回は、

北九州ジュニア体操クラブの代表である高瀬先生と、コーチの吉田先生にお話を聞きました!!

北九州ジュニア体操クラブ

門福
クラブを立ち上げた経緯を教えてください。

高瀬先生
元々、高校の体操部があり、その体育館を使用しジュニアクラブを立ち上げたのが前身で、体育館の老朽化を理由に、倉庫を借りて体育館を構えたのが現在の建物です。

門福
そうなんですね。老朽化していたのは体育館だけで、器具とかは無事だったんですか?体操の器具ってめちゃくちゃ高いと聞いたことがあるんですが。。

高瀬先生
そうですね。おっしゃる通り器具は無事だったので、幸運でした。場所さえ借りられたら器具だけ移して体操クラブを開けますからね。それで今までの体操のセオリーを壊していこうって感じでスタートしました。

体操界にパラダイムシフトを起こしたい?

 

門福
そもそも何で既存の教え方を変えようと思ったんですか?
高瀬先生
大学は体育学部や、教育学部ではなく、社会学を学んでいました。そこで最初に教えられるのが、メディアの言っていることをまず疑え!ということでした。自分があっていると思っているものでも逆の立場にたってディベートする教育を受けたので、それが原因かもしれません。

門福
僕も社会学部です!確かに社会学では、常識を疑うことが常識みたいな所ありますよね。

高瀬先生
そうなんです。新しい技術を感じたときも、そのやり方(=常識)が本当に合理的なのか考えます。

その上で、何でそうしたか、そうなったのか考えて、納得したときが楽しいです。一つの技術を理解することで、たくさんの悩んでいたことが、点と点が線になるように、パズルが解けていく感じがたまりません。

門福
スポーツって多かれ少なかれ前例主義だし、精神論重視でロジックはあまり重視しない部分がありますけど、高瀬先生の体操に関する姿勢はそれと正反対ですね!体操を研究してる感じがひしひしと伝わってきます。

早瀬先生との出会い

門福
でも社会学の人が全員、「伝統とか既存の考え方を壊してやる!」とはならないと思うんですよね。そういう傾向はあるにせよ。
何か他にそう考えるようになった原因があると思えてならないのですが。
高瀬先生
そもそも、体操は高校はじめで、体育学部の人間には敵わないから、別の物で戦えばどうなるかと考えていたときにちょうどある体育館に早瀬先生という方がいたんです。
高瀬先生
早瀬先生は、自身のお子さんに体操を教えていて、その方の子供が衝撃的な上手さだったんです!
それで早瀬先生に指導を仰ぎ教わっていたのですが、意外にも今まで自分が高校で教えられた内容と全然違っていました。
にも関わらず早瀬先生のお子さんはめきめきと上達している。そこから常識を疑って対比する技術が付いたのかなと思います。
どうやったら、上手くなる・どうやったら、できるはそれぞれ違いますが、なぜ、上手くなるなぜ、出来るは1つじゃないのと考えだしました。そしてそれがあれば無数のアイデアがでてくることに気づきました。
門福
なるほど。社会学をやる前から、体操を通じて「常識を疑う」ことが週間化していたんですね。
高瀬先生
例えば、よく覚えているのは10年前の当時にトランポリンは遊びじゃなくて、大切な練習と教えられていました。10年前はまだ、トランポリンはあくまで感覚を補助的に養う程度の認識で、あまり長い時間やっていると怒られたものでした。そんな時代に、トランポリンをきちんとした練習として主張していたのはかなり先をいっているなと思います。
門福
革新的ですね。
高瀬先生
他にもいわゆる宙返り(バク転をして勢いをつけ、空中で一回転する技)をする時、普通は「引き上げ」といって体を上向きに引っ張る動作をするのが当たり前とされていました。引き上げのうまさが宙返りのうまさに大きく作用するといっても過言ではないという指導者も大勢いました。

高瀬先生
でも、早瀬先生は昔から、「良いバク転ができれば引き上げはいらない」とよく仰っていました。当時からすればトンデモ理論ですが、最近同じようなことをいう指導者も増えてきているので、やっと時代が追い付いてきた感じがする今日この頃です。

パートナーとの考え方の違い

もう一人の指導者として、高瀬先生を支える吉田先生。高校時代は選手として活躍し、体操の名門体育大学を卒業後、今も体操を教えている先生はいわば体操界のエリート。そんな吉田先生に高瀬先生について聞いてみました。

門福
吉田先生から見た高瀬先生をお聞きしたいです。

吉田先生
そうですね。私はそもそも、体操しかしてこなかった人間だから、考え方含め高瀬先生とは逆かもしれないです。家族も、ザ体育会系って感じの一家だったし、昔から、挨拶と掃除!って感じだったけど、それは、勉強ができなくても、挨拶とか掃除とか基本的なことを率先してやって、人と人の繋がりを大切にする事で道は拓けるっていう考え方だったのかなって、今思います。

門福
体操に育てられた吉田先生だからこそ、その伝統を大事にされているんですね。どちらが良いかという話ではなく、それだと高瀬先生とぶつかることもあったんじゃないですか?
吉田先生
小さいことではしょっちゅうぶつかっていますよ!ぶつかるというか意見が違ったって感じですけど、例えば「大車輪」っていう鉄棒を持ってぐるぐる回る技があるんですけど、その教え方でこの間も話したりとか。
吉田先生
結論はどっちもやらせてみよう!となったけど、その件から発展して、いろんな技に関してずーっと話していました。

門福
「もう大人だから」っていってぶつかるのを避けて我慢しないとこが、お二人とも本当に体操に対する偏愛が強いんだなあと思います。

門福
なんかこう、日々の練習の方法の違いというより、考え方が大きく違うなと思ったことってありますか?

吉田先生
うーん。やっぱりいわゆる「体育会系」の教え方に関する考え方の違いが大きいかなと思います。確かに体育会系っていうと、理不尽なこともたくさんあるし、目上の人には「はいorすみません。」それしか言っちゃいけないみたいな変な風潮とかがあるのは認めます。体育会系の教え方が非合理的だとか、時代錯誤だとかいうのはそういうところだとも理解はしてます。


吉田先生
けど、嫌なことも引き受けたり、自分の仕事じゃなくてもやったり、謙虚さとか我慢強さっていうのを大切にしてれば周りから助けてもらえる。声をかけてもらえる。人は1人じゃ生きていけないから、勉強ができない人、体操しかしてこなかった私からしたら、そうゆうのを大切にしないといけない!って気持ちが強いです。

吉田先生
だから、子ども達にも、体操の技術の前に、挨拶ができる人になりなさい。掃除ができる人になりなさい。ってうるさく言います。そういうことを通じて、人との繋がりを大切にできるようになりますよね。そうしたら周りを見て行動するようになって、周りを見れるので相手の気持ちを考えることができる→先生の言ってることを理解できる→体操の練習の仕方も考えれるのかなって思います。
門福
「挨拶しろ!」とかって、論理とはかけ離れたものだと思っていましたけど。。そうして考えるときちんと意義のあるものなんだって思いますね。
吉田先生
そうなんですよ。高瀬先生のように子どもに本質的なところから教えるのも一つだけど、いきなり論理立てて考えろ、というのも難しい。だから、目の前の行動を変えるところから「考える」というスキルを伸ばしていくのが私はいいと思っています。
門福
高瀬先生も吉田先生も、体操をする上では「考える」ことが重要視していて、それを子どもにどう教えるかという方法の違いなんですね。

 

まとめ

今回は、スポーツ分野のフリーランスとして北九州ジュニア体操クラブをインタビューさせていただきました。
話を聞いて思ったのは、やっぱりどの業界でもフリーランスの人は根底に何かに対する「偏愛」があって、それを実現する手段としてフリーランスという生き方がマッチしたんだと思いますね。

この記事を書いた人
門福知樹

体育会系オタク

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