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2018.05.09 インタビュー
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ランナーの怪我を靴から守る。ランニングシューズコンサルタントとしての想い

taeko

鬱で承認欲求の為に走っていた20代。靴選びを間違えたことでケガにつながった経験、自分の為に走っていた経験が今度は他者に喜ばれ、感謝されるようになったといいます。ランニングシューズの靴選びを中心に、ランナーのよりよい「走り」を支えているのは、ランニングシューズコンサルタント 北川 司さん。
走ることを仕事にしている人が少ない中、北川さんはランナーのコミュニティなどもうまく形成され、活躍されています。今日は北川さんのビジネス設立の経緯から、今後の夢や目標などにいたるまでお話をいただきました。

鬱で、現実逃避と承認欲求のために走っていた20代

ランニングシューズコンサルタントとして今現在、活動をされていると思うんですけど、ビジネスを始められたきっかけからまずはお聞きしたいです。

そうですね、何がきっかけになったかという話に通じますけど、ずっと20代のころ鬱で。それで体力をつけるために始めたのがランニングだったんですね。走ることでストレス発散にもなりましたし、走ってるときだけはなんか気分が変わるんですよ。

苦しいとかじゃなくって、走ってるときはスッキリするっていうような感覚なんですか?!私はなんか苦しいな、しんどいな、嫌だなっていう感覚が先に来ちゃうんですけど・・・。

現実逃避してる感じです。社会も会社も、戻ってしまうと嫌に気分になるので・・。走ってる間は誰にも邪魔されないし。ずっと20代のころはそういう感じで走ってました。承認欲求が多分強かったんで、走って記録出せば「すごい」って言ってもらえるじゃないですか(笑)

そうですね。走られる方って、本当につらいことをやってすごいと思います(笑)。

だから別にランニングが楽しくて走ってたというよりは、ただ承認欲求を満たしたいだけに頑張っていたっていうところですかね。全然本当プラスの動機じゃないんですよ。記録出したら周りから「すごい」って言ってくれるから、とりあえずがんばっていましたね。だから記録は出ていましたけど、楽しくはなかったです。

現実逃避はできるけど、楽しいとかとはまたちょっと違うっていう感覚なんですね。

僕戦争の経験はないんですけど、走ることは「防空壕」に似てたんですよ。現実から逃れられる場所だったんです。20代のころはサラリーマンを転々としてたんですよ。会社に行っても長続きせず、不満ばっかりで精神状態もすぐれず、ほかに行けばまた人生変わるんじゃないかと思ってとりあえず転職・転職で7回ぐらい変わったんですかね。

同じような業界とか職種だったのですか??

ばらばらですね。最初入ったのが医薬品業界で、製薬会社で営業をしていました。そこで、鬱になったんですよ。そこから大手電機メーカーの系列会社、個人でやっている小さな化学メーカー、そのあと食品メーカーに転職しました。あとは工場の製造ラインに入ったりとかもしています。

本当にじゃあいろんな業界でいろんなお仕事をされたんですね。

友人からの言葉がきっかけで「走ることを仕事に」

20代でそんなにお仕事を経験されるっていうのもあまりないと思います。それで30代からは環境が変わってきたんですか??

そうですね。その辺までは一応父親とかから「正社員じゃなきゃ駄目」みたいな感じで言われて、正社員にこだわってたんですよ。でも実際は正社員にこだわってたあまり、やりたいことをやってなかったというか。それで30歳の誕生日越えて、31歳になる3ヶ月前に、走っていることが周りに認められていることもあったので、「走ることを仕事にしよう」と思ったんですよ。

ちょうどでは30歳から環境が変わってくるんですね。

そうですね。小学校3年生のときから付き合ってる大親友がいて、高校卒業してからも月1回ぐらい必ず飲むんですけど。そいつが僕を見てて、背中押してくれたんですよね。「好きなことやればいいじゃん」って言ってくれて。

永田町にできて3年目ぐらいのとあるランニングステーションがあって、そこでアルバイトの募集をしてたんです。それに応募して、そこで働き始めたのが31歳手前ぐらいですね。

今のお仕事をされる前のお仕事ってことですね。これまで20代のころとかも大会に出られたりして、走られていたとは思うんですけど、そこからランニングステーションに入って、新しく学んだこと、変わったなってことってありますか??

自分が認められるために始めたことが、これまでやってきたことを伝えることによって、お客さん喜んでくれたりとか、「すごいね」とか「勉強になります」とか言ってもらえたりして。そうして喜んでくれる人が出てくることで自分の承認欲求を満たす必要もなくなって、走ることが純粋に楽しめるようになったんですね。

走ってきた経験があるからこそ見えた、ケガの原因

その時には記録をそこまで追い求めなくても、純粋に楽しくなっていて。1人でも楽しいランニングを1人でも多くの人に味わってもらいたいし、伝えていきたいと思うようになりました。一方で、多くのランナーを見たりとか、ランニングコーチも一緒にやっている中、けがで苦しんでる人が多くて、そこになんか悲しいなと思うようになって。
でもそういう人に限ってまじめだから、自分がまだまだ練習不足だからけがするんじゃないかと思ってしまったり。

私ごとですが、やってました・・。膝が痛くても、我慢や練習が足りないんだと、無理して走っていました(笑)

「俺はだめだ、多分筋力が足りないからけがするんだ」とか思い込んじゃったりとかね。そんな感じで考えてる人が結構多かったです。でも実際は練習の仕方とか、練習量じゃなくて使ってる靴だったりとか、フルマラソンって距離が長いんで内臓的なトラブルだったりとか、いろんなことがあって失速したりけがしたりするっていうのがわかってきました。

怪我の原因とかって、いろんな要素が複合的に噛み合わさっているんですね。

そういう人達を救いたいなと思ったんですよね。で、靴が合ってないだけでケガをするというくらい、ケガを考える上で靴ってとても重要だと分かっていたので、「じゃあ靴を選ぶ仕事をしよう」と思いました。

フラットな目線で、ケガで苦しむランナーを救いたい

1つのメーカーにいたらどうしてもそのメーカーしか選べないじゃないですか。それってランナー目線に立てばおかしいので・・。合ってないのに無理やりすすめたらね。メーカーの枠とかとっぱらってフラットで見れる位置にいたいっていう理由からコンサルを始めました。

ランニングステーションを出て独立されたんですね。ステーションには何年ぐらいいらっしゃったんですか。

ステーションには4年ですね。辞めたのが35歳の誕生日のときに辞めたので、4年とちょっとですね。4年と3カ月ぐらい。正社員も含めて多分1番長くいたとこです。

自分に合っているところだからそれだけ長く続いたっていうのもあるんですかね?

どっちかっていうと生涯この仕事でやっていこうともあまり思っていなかったんですが、ほかに出たくても特に行くところがなかったというか。もっとステップアップしたかったんですが、「残っていてもそんなに嫌じゃないし」そんな感じでした。

独立されるのはすごくエネルギーや勇気がいるところだと思うんですが、そこのきっかけは何だったんでしょうか。

純粋にランナーの近くでランナーを助けたいなという思いが強くなってきたことですね。その施設はフランチャイズで他の会社がやっていたんですけど、直営店に変わったんです。だから接客も靴の薦め方もその店のマニュアルでやらなきゃいけなくなり。そういうところに嫌だなという気持ちが湧いてきたというのもありました。

個人的には別のメーカーの方がお薦めだと思っても、薦めるのはそのメーカーじゃないといけない、ですよね。

そうですね。そのメーカーのお店ですからね(笑) 。こっそり「このメーカーのこれがいいよ」とかって言ったりしてたんですけどね(笑)
メーカーに縛られず、自由奔放に提案をしていたりしていたので、そのころから靴についてはお客さんからいろいろ聞かれるようになっていました。

合わない靴でアキレス腱がパンパンに

ランナーの方でもいろんなところに気をつけられると思うんですけど、その中でも靴っていうところに特に重きを置かれたきっかけはありますか??

いろいろあるんですけれども、1つは自分の経験ですね。10年ぐらい前、毎年出ていてメインのレースでもある100キロのサロマ湖ウルトラマラソンというのがあって。最初に出たときに、「長い距離走るときは靴は大きめがいい」「むくむからゆるめがいい」って当時の常識として言われていたんですね。

では大きな靴を履いて挑戦されたんですか??

僕は当時知識があまりなかったのでそれに従って「大きめ」の「ゆるい」靴を選んで履いたわけです。そしたら途中から明らかに足がおかしくなって、終わったあとはアキレス腱がパンパンに腫れて、もう象のような足になっていました。とある方にそのあと相談したら、「大きい靴が原因じゃないの?」って言われて。それが1つのきっかけで、合わない靴はけがするんだなっていうのを知りましたね。

しかも実体験で、痛い思いもして感じたっていうところですよね。

で、その翌年にまた出場したんですけど、そのときは緩い靴をやめてぴったりの靴を履いたんですよ。そうすると何もトラブルがなかった、という経験が基本にはあるかもしれないですね。

パワーチームでランナーのための「トータル治療院」を作りたい

ビジネスを通して実現したいことの中の1つに、自分に合った靴で走ってケガをなくすという想いはあるんですか?

そうですね。今実現したいのは、いろいろいっぱいあるんですけど。こういう活動していると、足とか体に対して救いたいっていう仲間が結構周りにいっぱいいるんですよ。発信してると集まってきますよね。だからそういう人たちと連携をとって、僕は靴ですけど、例えば理学療法士の人が体を診るだとか、例えばインソールに詳しい人がその人に合ったインソールをつくるだとか、例えば巻き爪を治すとかいう人がいるとか、姿勢を矯正する人がいるとか。そういう「チーム」を組んでその場所に行ったら健康になるみたいな場所を作りたいですね。

おもしろい。みんなそれぞれのエキスパートで集まっているんですね。

結局病院というのは治療をする場所なので、別にやらなくてもいいことをやったりすることもあって。でもこういろんな分野のエキスパートがいれば、その人が症状を診て「靴が合ってないからだよね」とか「姿勢が悪いからだよね」とか「左右のバランスが悪いのかな」とかトータルで診ることができて。1つの建物の中で、そこに来れば何かしら救えて、幸せになるっていうようなパワーチームの仕組みを作りたいです。トータル治療院、じゃないですけど…。

すごいいいですね。私も過去病院に2軒ぐらい行きましたけど湿布を出されるだけだとか、なにもしないでくださいって言われるだけで帰されて、なんかなあっていう不満が残りましたね、やっぱり。

ランニングを通じて今があって、自分の人生を切り開けたので、ランニングの楽しさを多くの人に知ってもらいたいと思いますね。ちょっと痛みがあるからって塞ぎこんじゃうのはやっぱりつらいので、そういうのを救っていける人になりたいと思う一方で、自分1人だけの力じゃ限度があるので、仲間を作ってそういう夢を実現したいっていうのが今1番大きいことですかね。

診るのは足だけじゃない

コンサルタントのお仕事としては、どういうところを見て、シューズ選びをされているんですか??

そうですね。コンサルに関しては来てもらって話を聞いて、足の長さ・幅・足囲とか全部測って、そのデータを元に、「こういうサイズのこういう幅の靴がいいよ」って提案しています。あとは体の使い方とかを診て、「こういう接地だからこういう靴がいいよね」と提案したり。本当に体の使い方によっても履く靴って変わってくるので。

使い方っていうのは体重のかけ方とかそういうことですか??

そうですね。あとは骨盤の位置とか。足首が堅い人と柔らかい人とか。かかとから着く人と着かない人とか。どっちがいい悪いじゃなくて、それに合ったものじゃないとけがをするんですよね。
そういうのをトータルで診て靴を絞り込んで、お店に買いに行く。今そのスタイルでやっていますね。

そちらがコンサルタントのほうの仕事のメイン業務なんですね。

そうですね。それからコミュニティも1つ運営してて、そこにどんどん人を入れてくいくような仕組みも作っています。少しでも入りやすいような形を作れればと思います。

ランナー以外のランニングもサポートしたい

あともう1個、最近できた目標がありまして。ランニングって何もランナーだけがする訳じゃないじゃないですか。いろんなスポーツのトレーニングでもランニングをやるじゃないですか。そこで靴が合ってないと、ケガしてんじゃないかと思って。野球選手のアップシューズだったり、サッカー選手もサッカーやるときの靴じゃなくて走るときの靴だったり。

体づくりのトレーニングのはずがそこで思わぬ怪我が起こることもありえますよね。

ほかのスポーツの人にも、合ってない靴を履いたらケガする可能性があるということは当てはまると思っていて。東京オリンピックもあるし、色んな競技の人たちのランニングをする時のシューズを選べるようになったら、すごい広がるんじゃないかと思って。対象はほぼ全員いるんじゃないかみたいな(笑)

確かに、どの競技でも体力つけるために走りますね。

基礎トレーニングですもんね。それぞれの各種目のちょっと有名な人とか、例えば知り合いとかにコンサルをしたりして、その人がいいって言ってくれたら広がるじゃないですか。

広がりますね。今は、他の競技の方向けの活動は何かされているんですか??たとえばイベントに行かれたり、主催されたり。

色んなところに顔を出したりしていたので、人脈が増えて、スポーツ選手に繋がってる人も結構いるんです。そういう人たちにはアプローチかければ動き出せそうというところまでは来ています。これからはそこに向けて、ちょっとずつ動いていこうかなというところです。

いろいろ夢があってすばらしい、すてきですね。

ランナーの方に気をつけて欲しいこと

皇居ランされる方が増えているように、これから走り始める方も多いと思うんですけど、そういう方に向けて気をつけた方がいいことのアドバイスはありますか。

走る時は無理をしないっていうことですかね。あとは、靴は最初にちゃんと選んだ方がいいですね。あと例えば、すごく太っていて体重を落とすために走る、というような方は、いきなり走らないほうがいいですよね。体に負担が大き過ぎるので。

ウォーキングからとかですか??

そうですね。あとは食べものとかで少し体重減らしてからのほうがいいですね。
足には体重の3倍かかるっていうので、1キロ痩せれば3キロ負担減ります。
だからまだ、お相撲さんやプロレスラーみたいに太っていても筋力がある方だったらいいですけど、普通の生活をしている方がいきなり走ると危険です。走れば痩せるっていうのは基本的にはちょっとイコールじゃないのかなって感じはします。

イコールではないんですか?!?!

イコールじゃないですし、普通の人は多分、足全体と、太もも、どちらも太くなります。何も分からないでいきなり走ると太くなると思います。
太くなるのにも理由があるんです。トップ選手って足が全体的に細いじゃないですか。
あれは走るときのフォームだったり、ちゃんと体を機能的に使えて走っているからなんですよ。そこを足に頼って走ると太くなるんです。だから足が太いランナーっていうのはまだまだ上半身をうまく使えてない人が多いです。

上半身ですか?!?!

そう、上半身です。車に例えるとボディがしっかりしてればタイヤは回ってるだけ、というイメージです。上がポンコツだとタイヤはすぐパンクしますよね、それと一緒ですね。だから調子がいいときというのは、足は回してるだけというイメージです。僕の感覚だと上半身がうまく使えていないと足の筋肉を使うので、太くなるという感じですかね。

走るって足を使うから足で走るものだと思っていたんですけど、そういうイメージではないんですね・・。姿勢とか体幹とかそういうイメージでしょうか。

もちろんそうです。だから例えば、パソコンばかりやっていて上半身が固まった状態で走ると、体がうまく作れないので、足で走ることになったりしますね。ストレッチをしたりして、上体をほぐしてから走ったほうが上体の力が抜けます。

ストレッチって走る前に結構しますけど、どうしても走るから、下半身のストレッチばかりやってしまいますね・・

骨盤から上、つまり上体をやったほうがいいです。足も伸ばすストレッチをやりすぎちゃうと、よくないですね。ストレッチ、すなわち筋肉を伸ばすってことは筋肉を休めちゃうことなので、これから走ろうっていうときには適していなかったりします。

終わったあととかならいいんですか??

そうです。走る前は上体のストレッチをやって、下半身は動かすようなストレッチが良いです。終わったあとは全身ストレッチでいいんですけどね。

クレジット決済によりストレスフリーに

Summon(サモン)を使っての感想とかご意見とか要望とかあれば教えていただきたいのですが・・。導入していただいて変わったとかありますか?

当日現金のやりとりなどは、結構手間なんですよね。コンサル1回1回ずつクレジット決済できるとだいぶ楽になります。当日のお金のやりとりが結構1番ストレスなので。そこに予約システムが完全にはまって、Googleカレンダーに予定入れたら自動的に反映できるようになるなどすればより良いですかね。

Googleカレンダーのほうが整いましたらまたご案内させていただきますね。ありがとうございます。

今後の展望として、スペシャリストのチームによるランニングステーションの設立、ランナー以外アスリートへの展開など、様々な夢を語ってくださいました。これからランを始めようと思っている方、ケガに悩まれたことがある方、タイムを伸ばしたい方など、「靴」の悩みを持っている方は、ぜひ北川さんのコンサルを体験してみてください。

▶︎ランニングシューズコンサルタント 北川司さん

プロフィール:http://tsukasakitagawa.com/profile/

サービス:http://tsukasakitagawa.com/post_lp/service2018_2/

故障予防(ケガ防止)のためのランニング会:https://moshicom.com/15774/

コミュニティ:https://tsukasakitagawa.summon.jp/plans/189

この記事を書いた人
taeko

MOSO Mafia メディア編集、PR、IR担当。サイドビジネスとして、女性向けの恋愛や仕事のあり方・生き方のコーチングを提供している。ブログ内にて、講座の内容や恋愛コラムも発信している。

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